「ロミオとジュリエット」(1) ヴェローナ・シェークスピア・「ハムレット」

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1968年にフランコ・ゼフィレッリ監督のこの作品「ロミオとジュリエット」を映画館で見たとき,ジュリエット役のオリビア・ハッセーの美しさに,中学生だった私は本当に驚きました。それは身近にいるようで,絶対にいない美しさでした。

上映される映画館を追いかけるようにして,たぶん10回以上見たと思います。

オリビアは私と同い年だと思っていましたが,撮影時と公開時で時間差があり,少し彼女の方が年上でした。

20年近く前,当時担当していた映像授業で,シェークスピアに関連して彼女の話をしようと前の夜に準備していたら,テレビで偶然この映画をやっていたことがありました。

さらに最近,町を歩いていたら,テレビの街頭インタビューで映画と音楽について聞かれて,この「ロミオとジュリエット」の話をしました。どうせ使われないだろうと思っていましたが,番組で使われていました。

ニーノ・ロータのテーマ曲は,フィギュアスケートでよく使われますね。

高校生のとき,深夜のラジオ番組に,このテーマ曲をあこがれていた上級生の女生徒にプレゼントするメッセージを書いたハガキを送ったら,読まれた経験があります。彼女はその番組を聞いていなかったので,何も起こりませんでした。

この物語は架空のものですが,舞台となったヴェローナにはジュリエットの家といわれるものがあり,観光名所になっていて,私も何度か訪れました。

庭にはジュリエットの銅像があり,胸のところがピカピカに光っています。この銅像の右胸に触れると幸せになれると言われているため,みんなが触るためです。

また,2人が夜,愛を語ったバルコニーは映画とは違って小さなものです。

映画のバルコニーのシーンは,ヴェローナではなくピエンツァのピッコロミニ宮で撮られました。

あらすじは,有名なので多くの人がご存じでしょう。

ヴェローナのモンタギュー家のロミオとキャピュレット家のジュリエットが,恋に落ちます。

しかし,両家は犬猿の仲,2人は両家の和解を期待するロレンス神父のもとで密かに結婚の誓いを立てます。

しかし,その直後,町で両家の争いに巻きこまれたロミオは,友人のマキューシオを殺されて逆上し,ジュリエットのいとこに当たるティボルトを殺してしまいました。

ヴェローナ大公の裁判によってロミオは追放となり,ジュリエットは貴族のパリスとの結婚を親に命じられます。

彼女は再びロレンスに相談し,仮死の毒を飲んで,葬られたあとにロミオとともに逃げる計画を立てたのです。

彼女は毒を飲んで計画通り葬られるのですが,ロミオにはこの話が伝わらず,ジュリエットが死んだと思ったロミオは毒を飲んで死んでしまいます。

目覚めたジュリエットもロミオの短剣をとって自殺してしまいました。この若い2人の恋の悲しい結末に両家の人々も和解することしたのでした。

ちょっと古いですが,1992年の慶応大商学部「シェークスピアの作品のうち『生きるべきか死ぬべきか,それが問題だ(To be or not to be : that is the qestion)』という名せりふが記されている作品のあらすじを,60字以内で述べなさい」と言う問題がを出ました。

「父を殺され,王位と母を奪われたデンマークの王子ハムレットが,復讐を試みるが,周りを不幸に巻きこみ,自らも命を落とす悲劇。」

これに準じるならば「イタリアのヴェローナで対立する2つの家のロミオとジュリエットが,駆け落ちしようとして失敗し,2人とも命を落す悲恋物語。」でしょうか。

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